2018 ミニろく第2戦 カートコース

2018/05/17記


2018年5月11日

初夏を迎えて美味くなってきたマアジを十数匹使って昆布締めを作りました



持っていくのは富士山の麓、いつものキャンプ場

2018年の開幕戦を欠場した我々にとっては今年初のレースとなりますミニろく第2戦でございます

レースの前日は会場である富士スピードウェイの近所にあります御殿場市営のキャンプ場に宿を取り、前泊するのが我々の恒例となっております



お昼頃には仕事が終わる漁師稼業のワタクシはキャンプ場のチェックイン担当

夕方チェックインし、バンガローで先にひとりビールなど傾けておりますといつのまにやら日が落ち、仕事を終えた他のメンバーが三々五々集まってまいります




このメンバーで行う定例の新年会で供するにはマアジという魚は季節外れでして、いつも冬が旬のサバとスルメイカばかりだな

この連中にマアジ食わせるのは実に数年ぶりになるんじゃないだろうか

生姜醤油でアジの昆布締めをつつきつつ、ビールを傾けつつ、たわいもない話に華を咲かせながら夜が更ける

美味い美味いとアジをパクつくチームメイトのために次から次へとアジを造り、気がつけば用意した十数匹を完食




明けて翌日は予報通りの快晴



空気がいくらか湿っているようには感じるけども、まあこの天候ならレインタイヤの出番は無さそうだなと







2017シーズン一杯は耐久性を重視してノーマルベースのエンジンで戦いました

そのエンジンが最終戦の途中で破損



クランクシャフトがまさかの疲労破断





レース直前に新品のクランクシャフトに交換したそのシャフトがわずか数時間の運用でポッキリ

破断面には疲労破壊特有の波目模様が生じています

当方では材質か熱処理の不具合だと考えて生産者のホンダと意見を交わしたのですが

先方からは「おまえらの使い方が悪いせいだ、弊社の製品には不具合など存在しない」と一刀両断されてしましましてね



先方が製品に存在する欠陥を認めないと言うことは、「改善、対策は期待できない」もしくは「もしも対策を施したとしてもその事実はユーザーには通知されない」ということです

対策が施されるとしても、公にすると責任問題になるから裏でコッソリ材質や加工工程上の不具合を修正するってパターン

この手法においてはユーザーに報告すると己の非を認めることになりますから公に通知されることはまずありません

まあコッソリでもなんでも「対策」が施されるだけまだマシですけどね

下手すりゃ対策もされないまま欠陥抱えた製品が普通に流通し続けたりするもんな最近では



まあここまで状況が酷くなってきますとこっちのユーザー側としては、このような重要な欠陥に対して果たして対策がなされたのか否かということの把握すらできないわけなんですよ



折れたクランクシャフトの代替品を注文したとしても、それもまた数時間の運用で折れるかもしれない

メーカーから対策したという公式アナウンスがない限り、新品の部品買ってもどうせまた壊れるんじゃね?という疑念を払拭することができないのです

今のホンダ製品を作ってるのって「羊頭狗肉がお家芸」のあの国の工場だから何をどう言いつくろわれても全く信用ができないのです

交換用の部品を発注するときは時期をずらして複数購入して、その中からなんとか使える物を選び出して使わなきゃならない、とか

サスペンションは購入して使用する前にまず一度分解し、減衰器がちゃんと機能しているか専用の測定器にかけてチェックしてから使ってくださいね、新品状態の製品にすら全く機能してない物が普通に混ざってますからっていうまったくもってイカれた状態なのが最近のホンダ純正部品



今、私は「世界に誇る物作り国家日本」を先頭に立って牽引してきた日本の名だたるメーカー様の話をしてるはずなんですけどなんなんですかね今のこの状況は







ということで、ホンダの純正部品に頼るのをやめました今年は



我がチームとしては数年ぶりとなりますキタコのショートストロークキット

ぶっちゃけ、ホンダの純正部品以外の社外クランクシャフトを使用しつつ、100ccという排気量を維持するにはこのキタコキット以外の選択肢が無かったのです




このキタコエンジンの弱点はヘッド

排気バルブ周りの摩耗が他の製品に比べて異常に早い

購入してそのままの状態で使用すると6時間の耐久レース1回で限界が来る



我々が数年前にキタコヘッドの継続使用を諦めてヨシムラヘッドに移行したのもこの排気バルブ周りの異常摩耗が原因

今回はエンジンの耐久性を確保するためにバルブのガイドとバルブシートを異なる素材に打ち替えてもらいました

その上で、排気バルブの過熱を要因とする異常摩耗を防ぐために、キャブレターの空燃費もエンジンの運転が不可能になる寸前まで異常なほど濃くしてあります



メインジェットはヨシムラヘッド仕様の時の#100から#108へ

スロージェットは同じく#50から#52へ変更

これはこのエンジンを組んでくれたレースショップからの指示

燃調を濃くして余剰なガソリンの気化熱で排気バルブを冷却する作戦


ただ、この指示通りのセットではアイドリング時にエンジンが止まってしまうほど燃調が濃すぎたのでスローのエアスクリューを1/2回転ほど多めに開くことでスローをわずかに薄くしました



あと追加したって言えばネクトのスリッパークラッチ



過度のエンジンブレーキがかかると自動で半クラにしてくれるという部品

エンジンを壊すのは大概コーナー進入前にシフトダウンする時

このシフトダウンの時に限界以上の高回転に無理矢理持って行かれてエンジンが壊れる事が多い


その保険としてのスリッパークラッチ導入

本来はシフトダウン時の過度のエンジンブレーキでリアホイールが暴れてコーナー進入時の車体の挙動が乱れるのを抑制するための部品なんだけどね

我々にとってはあくまでもエンジン保護のための保険としての導入

ノーマルのクラッチに比べてメンテナンスの頻度が高く、ランニングコストは決して安いパーツではないんだけど、毎戦エンジンをグチャグチャに壊すよりはよっぽど安い

ぜんぜん安い






そんなセットで臨んだ我々にとっての開幕戦









スタート直後にウチのNORY君がトップを奪取






「スタート職人」の異名を持つウチのNORY君だけにこの展開はいつも通り







まあ本当に「いつも通り」ってんならこの直後にグリップ力不足の新品タイヤで無理なプッシュをし続けたあげくにスリップダウン転倒というところまでが「テンプレート」なんですがね

この日のNORY君はいつになく慎重

トップを奪取しつつ、ペースは可能な限り抑えてまさかの無転倒で持ち分の24分走行を終了








第2ライダー舟超氏に交代



今戦はライダーが5人ですので1人当たりの1走行を24分としまして、順次交代しつつ3走ずつ走るというシフトで臨んでおります




我々は4ストエンジンのマシンで参加しておりますが、このレースは2スト4ストいろいろな形式の車両が混走するレースであります

序盤で知り合いのチームの2ストマシンがエンジントラブルを起こして脱落




我がチームのトラブルと言えば第2ライダーの舟超氏が1走目に転倒したくらいで他はおおむね順調








2時間ほど過ぎた時点でレースは安定局面へ

上位の2チームが速い




オッサンの寄せ集めである我々は時間と共に消耗が進んでじり貧





今戦は参加者のほとんどが2ストでして、上位の2チームも2スト85ccクラス

4スト100ccクラスだけで考えればこの時点でもう我々の首位はほぼ確定








1年ぶりの参加となるくぼしを含めた5人体制でのレースはその後大きなイベントもなくそのままつつがなく終了










結果総合3位、100ccクラス優勝








周囲のチームにシャンパンをぶっかけまくる他の常連チームさん達が今回は欠場



甘くてベタベタするノンアルコールシャンパンのぶっかけ合いがないというだけで表彰台はこんなにも平和な光景になるものなのか








久々に乗る「力のあるエンジン」に体力を削られてヘロヘロとなったウチの面々



今日も一日楽しく遊ばせていただきました





この日、自己ベストタイムを更新したのが2人

私自身も31秒台をポンポンと連発できて、やっぱエンジンに力があるとレースの展開も楽になるよねえ、なんて思ったり



耐久レースは最後まで走りきってナンボなものですからとにもかくにも「壊れない」ってのが一番大事なファクターなんですけどね




濃すぎるキャブの設定のせいか、キャブレタからの燃料の吹き返しで車体の後部が油でデロデロになってますが

エンジン壊れてリタイアするよりはマシだわなってことで今後しばらくはこの仕様で走ってみる予定



金取って物売るってレベルですらなくなり始めている最近のホンダ製品の品質、もうちょっとなんとかならんもんかなあ

と、劣化し続ける自身の肉体の品質などまったく無視して我々は今年も走ります


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