富戸港の懲りない面々。

さて、あいかわらずのカーボン工作。

ロングフィンの方については、ようやくある程度気に入った物が作れるようになりました。

じゃあ、お次は何を作りましょうかねってなもんで。

かねてからリクエストの多い、モノフィンなんぞをちょっくら作ってみようかな、と。






では実際にどういう物を作りましょうかって話になるわけですが、これがまたなかなか。



なんてったって僕はモノフィンを使って泳ぐってことに関してまったくのシロウト。

どんなフィンが良いのか、どこに気を遣ったら良いのか。

そういった道具や泳ぎへのイメージがまったく無い。

まるっと無い。




ウロウロと歩き回りながら考えること2.5秒。

歩数にして3歩。<これ以上歩くと忘れちゃうからね。

とりあえずロングフィンのすごい幅が広いやつを作って市販のブーツポケットを接着しちゃえばいいか。とかなり安易に決着。

そうして作ったのがこちら。

まぁ結局のところあまりうまくいかなかったもんで、この写真を撮るときにはブーツポケットはもうはずされちゃってます。



いいところまで行ったと思うんですけどね。

根本は硬め、先端はギリギリまで柔らかく、という例のものまに屋フィンの特性はそのまま踏襲。

でも、そうやってモノフィンのブレードを作ったら、意外な問題が出てきてしまったんです。





フィンってのは水中で板をしならせて推進力を得ますよね。

モノフィンってのはその板の中央部に両足をそろえて固定します。

で、これだけ幅が広い板の中央部だけに力をかけると、板の両端が羽ばたくように反っちゃうんです。

泳ぐ方向にしなりながら、それと直行する方向にも反ってしまう。

ボールのような丸い物を包装紙で包むってことを想像してもらえればわかりやすいでしょうか。

平面の包装紙で球体を包む。どうしたって生地が余ってしわがよる。



これと同じことが一枚板であるモノフィンでも起こってしまいました。

フィン先端の中央部に生地が余って水中でしわがよってるのが見える。

キックするたびにベコン、ベコン、と変な感触が伝わってくる。



これはダメだ。

ということでまずは失敗作がひとつ。

そのたびに○万円分のカーボン材がゴミになる。

まったく、金がかかるったらないねぇ。

あ、いや、こういうゴミはちゃんと船を修理するときの補材なんかに再利用してますけどね。<オーバークオリティにもほどがある。





ともかく。

先端を厚く作っている市販のモノフィンではこんな現象は起こりません。

というか厳密に言えば起こってるんでしょうけど、ベコンベコンいうほど顕著には出てこない。

「例の特性」のためにブレード先端をギリギリまで薄くしたことがかなり裏目に出てしまいました。






さてどうしましょうかね。

先端を厚くして強度を・・・・いやいや、そんなことをするくらいなら市販品を買え。


ということで発想の転換。

生地が余ってしわがよるならその生地を無くしてしまえ。

じゃん。

しわがよるブレード先端の中央部を無くしてしまいました。

ブレードの「羽ばたき」をブレードの剛性で抑え込むのではなくて。

出てしまうものはしょうがない、「羽ばたき」が出てもそれが気にならないようなデザインにしてしまえ、と、そう考えたわけです。




幅は一般のモノフィンよりもかなり広め、1m近くあります。

飛行機の翼でいうところの「後退角」なんかもわずかにつけてみたり。

右と左のブレードは完全に独立してます。ブーツポケットのところでくっついているだけ。

カーボン繊維が入っている方向も左右では当然違います。






なんだよ「真剣に作った」なんて言ったって結局キワモノなんじゃないか。



なんてことはオトナな読者のみなさんは言ってはいけない。









思ってたって口にするもんじゃありません。










だめだってば。





















あ、いや、なに。










負け惜しみ的に言うならば

「オイラってば別にこれで競技会に出るわけじゃなし。レギュレーションなんて知ったこっちゃないも〜ん。」

とか鼻くそほじりながら。









ほじほじ。











まぁ結局のところ、以前作った

これと

振動翼フィン1号

これと

しいら5号

これ

ものまに屋mono3号

全部足して3で割っただけ。






いやぁ、無駄にはなってないもんだなあ。<しみじみ。











そんなわけでいよいよ完成したわけですが。

ここまできてさらに深刻な問題に直面。











なんと。

評価できねぇ










なんてったって僕はモノフィンのシロウトですから。

できあがったこいつがはたしてどれほどの物なのかってあたりを評価できるだけの経験も技術も無いんです。








いやあ。

ここまで引っぱっておいてこのオチか。





結局できあがったは良いものの倉庫でホコリをかぶりっぱなし。

果たしてこの先どうなるのか。

♪風任せ、あ〜あ風任せ。







ということでさらに「つづく」だ。

誰か自腹切って富戸まで来てくれて評価までしてくれるサービス精神旺盛なモノフィン玄人はいねがぁ??


いや、本気で応募してこなくていいからね。

ある程度こっちはテキトーに脱力しつつなりゆき任せなわけだし。

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