「シルバーアクセ」の尻馬に乗ってみる。

ふと気が付けば、カーボンFRPでの工作をはじめてからかなりの時間がたちました。

足ヒレを作っていると、材料の「端切れ」というのが結構出るものです。

これは加熱硬化前の生のプリプレグ材。



成形が終わったら終わったで、ブレードをブーツポケットに合うように切り出す時にこんな端切れが出るし。












ワタクシものまに屋の前世については「カブトクラゲ」であるとか「ミツユビナマケモノ」であるとか、諸説ふんぷんですが。

実は「もったいないオバケ」であるという説もかなり有力です。

ということでこれらの端切れをなんとか有効活用できないものかとひと思案してみたりみなかったり。









まずは硬化後のカーボン板。

捨てるのはもったいないからグラインダーでチョイチョイと削り出します。

ドリルであけた穴を平ヤスリで整えればこんなモノに。

カーボン網針

走り屋さん達が泣いてよろこぶ逸品。

ワークスマシンもびっくり。レーシングマインド溢れる完全ドライカーボン製の網針の完成です。


しかしアレですな。

バイクとか車が好きな人達ってなんでか「鍛造」とか「カーボン」とかいう単語に弱いですよね。「マグ」とか「チタン」とかにも。






あ、網針ってのは破れた網を修理するときに使う道具のことね。

普通は竹を削って作り、写真左にあるように糸をかけて使います。



細かい目の網を修理するためには、それに合った細い網針が必要なんですけど。

竹でこれだけ細い網針を作るとなるとどうしても強度が足りなくなってくるんですよね。

まん中の糸をかけるところがよく折れるんです。

ということで軽くて丈夫なカーボン製で。





これを十数本作ってウチの乗組員に配ってみました。

ビミョ〜にハイテク、かつレーシングマインド溢れる富戸定置網。

「他所の網と一緒にされちゃぁ困るなぁ。俺たちの網針はフルドライカーボンだよ?」とか。

























ビミョ〜だなぁ。 orz


















では気を取り直して、お次は生のプリプレグ材を有効活用してみましょう。

用意したのは適当なサイズのソケットレンチ。

ボルトとかナットとかを回す工具ね。



これにテドラーフィルムの端切れを巻き付けて、細くテープ状に切ったカーボンプリプレグ材を巻き付けます。

うまく曲面が出るように、最初は細めに切って、上に巻く分はちょっと太めに。

まぁテキトーって言えばテキトーでいいでしょ。計算して作るもんじゃないし。



次に用意するのはコレ、熱収縮チューブ。

熱をかけるとギュ〜ッと細く収縮する電気配線用の資材。普通にホームセンターで売ってます。

普通は電気の配線をつないだとき、そこを保護するために使うんですけど、今回はこれをプリプレグ材の脱泡に使います。



ソケットレンチに巻き付けたプリプレグ材、これに熱収縮チューブをかぶせてヒートガンであぶります。

1層だけじゃ収縮力が足りないので3・4枚重ねて。



こんなカンジ。



これをビニール袋に入れて1時間ほどコトコト茹でます。

魔法瓶に放り込んだ方が省エネかもしれない。



こうして作ったのがコレ、カーボンリング。



巷じゃなにやら「シルバーアクセ」とかなんとかいう銀細工が幅を利かせてるってぇ話じゃぁないですか。

銀ごときにできることがカーボンにできないはずがありません。

これからは「カーボンアクセ」の時代ですよ。

ええ、そうですとも。






僕はねぇ。これでひと山当てさせてもらいますよぉ。

カーボンアクセでガッポガッポと大もうけ。

カーボンアクセ御殿とか建てちゃったりして。





まぁ、カーボンアクセ御殿とまでは言わなくても、足ヒレ製作でふくらみ続ける赤字くらいはこれでなんとか・・・・










ならねぇんだろうなぁ・・・・・

トホホのホ


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