ナイフは切れてナンボ


今回はいきなりまとめから。



・切れない刃物は使い物にならない。ナイフは常日頃研いでいてこそ役に立つ。買ったままなんてのは論外。


・普通のレジャーダイビングだったらよく研いだ小型のナイフをBCの肩につけていくくらいで十分だと思う。


・ナイフを持っていくときは、波打ち際とかで転がっても絶対に落とさない対策を。




なぜかといえば、本文がうまくまとまらなかったから。

しょうもない駄文をだらだら読んでもらうよりはいきなり結論を。ということで。




ここから先は興味のある人だけ読んでくれればいいですよ。






さて、ホントに必要なのか?という問いでまず浮かんでくる器材がこれ、ナイフ。

かなりのダイバーが常備しているこの道具、実際に使ったことがある方ってどのくらいいるんでしょ?


そもそも、レジャーダイビングでいったい何を切るんですか?


「海藻やロープに絡まったときに脱出するための緊急用器材だから・・・」ということで持ってらっしゃる方も多いようですが。

では、メッシュバッグからあなたのナイフを取り出してみてください。

そのナイフ、ちゃんと切れますか?最後に研いだのはいつですか?

ゴリゴリ押したり引いたりしなくちゃ切れないようじゃだめですよ。





火事のときに開かない非常口。

水の出ない消火栓。




そんな紛らわしいもの、無い方がましだ。

切れない刃物はかえって危険です。

ましてや体を拘束しているロープを切断して脱出するなんていうアクション映画さながらの状況では相当切れる刃物が必要になると思います。

買ってから一度も研いだことのないようなナイフじゃまず無理ですよ。







まず切れること。刃物なんだから、これは当然。


ステンレス製の刃は錆びなくていいのですが、基本的に切れ味が悪いです。

ステンレスは粘りが強い材料なので、研ぐのも難しい。


オススメは鋼の刃物、たとえば普通の包丁とかなんですけど、これは錆びます。

研いだばかりの刃物を海に持っていって上がってくるともう錆びが浮き始めて茶色くなっている。

鋼の刃物は毎日使う前に研ぐもの。


それがメンドウならやっぱりステンレスかな、研ぐのは大変だけどね。








あとはナイフの大きさと着ける場所。



何かと闘うわけでもないのだから、そんな馬鹿でかいナイフを、それもわざわざスネとかにつけていくことないと思うんですよ。






シグナルフロートとかも含めて、緊急用器材はあくまで本来の活動を邪魔しない程度に抑えておいた方がいいと思うんです。


水中でいちばんよく動かすスネなんかに馬鹿でかいナイフなんかつけたら水の抵抗が大きくて泳ぐの大変でしょ。

ロープに拘束されたときにスネなんて遠いところまで手が届くとも思えないし。

ていうかスネに手が届くくらい自由に動けるのならたぶんロープ切らなくても脱出できます。





そもそも普通のまっすぐなステンレス刃ではロープは切断できませんよ。

刃が厚い普通のナイフでロープなんか切っていたら日が暮れてしまう。

無理して1本くらいは切断できても、それだけでもう刃先がボロボロになっている。これじゃ仕事にならない。って仕事じゃないか。






レジャーダイビングで一番多いのは釣り糸に絡まるケース。

だから5cmくらいの刃渡りの小型のナイフをBCの肩の辺りにさかさまにつけておくといいと思います。インフレーターホースとかにね。


テグスや糸、ちょっとした海藻が切れればそれでいい。

その程度で十分なんじゃないでしょうか。



僕らは作業のときは細い糸なんかを切るための鋼製のナイフとは別に、大径ロープを切断するためのパン切り包丁のような薄刃の刃物を持って入っています。

このロープカッターの刃はノコギリのような形をしているので研げません。ほぼ使い捨てなのが難点ですが。



ロープを切るとわかっている作業ダイビングだから持っていきますけど、レジャーダイブにそこまでして使うか使わないかわからない大型のナイフやロープカッターを持っていく必要性を僕は感じないんですよね。



「万が一」に備え過ぎれば本来の活動に支障が出る。

「万が一の時の保証は大きい方がいいから」と、でかすぎる生命保険に入ってしまうと、月々の保険料の支払いで生活が苦しくなってしまう。

それと似たようなものじゃないかと思うんですよ。







あ、最後にもうひとつ。

夏、ダイバーが増えたIOPのエントリーポイントにはたくさんのナイフが落ちています。

特に海が荒れてたくさんのダイバーが転がりまくった次の日なんかはゴッチャリと。




踏んだら危ないでしょ。

それでもナイフを持って入るというそこのあなた、絶対に落とさないで下さいね。他の人が危ないから。

ケースだけじゃなくてナイフ自体にもひもとかをつけて、ね。



そういう意味では先の尖ったナイフもやめて欲しい。

水中で物を突き刺すのなんて、ヒラメを仕留めるときくらいでしょ。(注:スクーバダイビングでこういう事をしてはいけません。)

カッコは悪いかもしれないけど先が丸いナイフの方が、たとえ波とかに揺られてどこかを刺しても安全だと思うんですよね。




なんかうまくまとまってませんが、ま、そういうことで。


こういうこと語り出すとあいかわらず偉そうですな。
最近文章がうまくまとまらないのですよ。ゴメンナサイ。

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