スノーケル
使うようであまり使わない。それがスノーケル。
最近のレジャーダイビングでは「使わない」というか「講習以外で使ったことがない」という人が多いみたいですね。
ガイドやインストラクターでも付けてすらいない方がチラホラと。
でもフリッパーとかスノーケリングには必要不可欠な装備。それがスノーケル。
そんなスノーケルについて思うことをつらつらと。
何が問題なのか? って問題だらけだっ!
まぁスノーケルってぇのはこういう道具ですわな。↓
要はただの筒。
顔を水面に浸けたままでも呼吸ができる、そんな便利な道具。
メーカーさんからは毎年毎年いろんな新製品が出てるようです。
排水弁が大きくなってどうたらこうたら。
筒の先についたなんとかいうパーツが水の侵入を抑えてどうたらこうたら。
何かが違う。
なんか力を入れるところが間違ってるような気がする。
最近の主流はどうやらマウスピース手前がジャバラになっている構造の物。
レギュレータをくわえるときにスノーケルが邪魔にならなくて良いのだとか。
海で見かけるダイバーのほとんどがこのタイプを使っていらっしゃるようです。
でも、僕はこれが気にくわない。
非常に気にくわない。
なんでかって、スノーケルって道具は筒の先が水面から出ていてこそ使えるもの。
つまり、筒がちゃんと固定されて、筒先が常に水面に出ていなければ役に立たないのです。
ジャバラスノーケルでこれができるのかっていうと、ものすごい不安が。
スノーケルってのはスノーケルホルダっていう部品でマスクのストラップに引っかけて使いますね。
ところがこの1カ所だけじゃどうにも不安定。
点で支えるだけじゃ筒全体がグラグラと不安定になりやすいんですよね、当然のこととして。
ジャバラじゃないタイプのスノーケルでは、スノーケルホルダと口にくわえたマウスピースの2点で支えることで筒がしっかりと位置決めされているわけです。
2つの点で支えるおかげで筒の位置はきっちりと固定され、筒は頭に対して常に同じ位置にあるわけです。
ところがジャバラ式だとこれら2つの支点の間がフニャフニャしてるせいで筒先の位置がしっかりと固定されないのです。
しかも最近よく見かける筒先のあの妙なオブジェはいったい何だ?
筒先の水の抵抗を増やし、重量を増やし、スノーケルのグラグラ感を助長するだけのあの妙なオブジェ。
このジャバラ式のスノーケルで、ホルダでの固定が十分でなかったりすると、泳ぐときに筒先が水面下に突っ込んで水を飲んでしまうことがあるんですね。
筒先についた重たいオブジェがその効果を倍増するということも書き添えておきたい。ぜひとも。
↑こんな状態で溺れているダイバーを波打ち際でしばしばお見受けしますね。
もしも、どうしてもジャバラ式じゃなきゃいやだ、という方がいるのだとしたら、ホルダの部分でこれでもかってくらいガッチリと固定するような対策を講じた方が良いと思う。
ま、どうせろくに使わないんだろうからいいんだろうけどさ。
そんなこんなで現在のスノーケルでなにが問題なのかって、要はスノーケルホルダの造りなんでしょうね。
筒自体は流線型の断面になってみたりといろいろ進歩があるのですけど、ホルダに関しては逆に退化の一途をたどっているようにしか見えないのです、僕には。
スノーケルホルダってば、横文字で表記したところで所詮はただの輪っか。
マスクストラップに通すだけのただの輪っか。
これが現在のホルダの現実。
輪っかで悪いか?
ああ悪いさ。
海で泳げば前方から水の流れを受けるのです。
今現在一般に普及しているようなスノーケルホルダでは、構造上この方向の力に対抗することはできないのです。
全力で泳いで、気が付けばスノーケルが後頭部に。
これはイライラする。
しかもこういったホルダの類はワンタッチで調整できるとかそういうことを最優先するあまりか、年々大型化しているんです。
大型化すればマスクストラップに対するぐらつきも大きくなるし、水の抵抗だって増えるのです。
抵抗が増えればずれやすくなる。
僕が使っているスノーケルは作業中にしばしば僕の後頭部で発見され、僕を苛つかせるのです。
マスクストラップのバックルも同様に年々大型化、両者の干渉のおかげで最近の器材じゃまともにフィットする位置にスノーケルひとつつけることもできやしない。
マスクのバックルがデカイ。スノーケルホルダもデカイ。
これじゃ必要な位置に取り付けることなんてできるわけがない。
僕が思うにマスクの左側のバックルにワンタッチ機能なんていらないと思う。
装着する時点でのワンタッチ性能は片方だけ、つまり右側にあれば十分。
左側はもっと大まかに調整するときのための専用にして、むしろコンパクト化を優先して欲しい。
できればスノーケルホルダをこのマスクのバックルに直接取り付けられるような機能が欲しいところです。
マスクならマスクだけ。
スノーケルならスノーケルだけ。
そうやって開発されているんだろうなぁ。
マスクにはスノーケルが付くもの。そう考えればあの異常に大きいバックルなんてありえないし。
ウェイトベルトを着けるという前提ならばあんなにしっかりと腰を包み込むようなBCだってホントはあり得ないと思うのです。
それぞれ単体だけでならばかなり良いモノであるのは間違いないのですがね。
ということでいつも通り。
「無いものは作る」
これ、僕がフリッパーとか素潜りで使っている装備です。
全力で泳ぐとスノーケルが後ろに後ろにと引っぱられていく。
そうならないように、マスクのフレームに穴をあけてヒモでスノーケルを縛り付けてあります。
あとは水流を直に受けないよう、筒自体も曲げて後頭部に逃がしてあります。
3カ所で固定してあるから口からマウスピースを放してもつねに口に近い場所に固定されています。
なにがなんだかわからなくなってきましたね。
ということで今回のまとめ。
器材の開発はそれと組み合わせる道具とのマッチングも考えてすすめてほしいな、とか。 マスクのバックルについてはワンタッチ調整機能は右側のバックルだけで十分、左側はコンパクト化を優先して欲しい。できればスノーケルホルダをこれに直接取り付けられるような一体化を。 スノーケルホルダとマスクのバックル、うまく一体化した部品が作れるはず。 これはユーザーじゃなくてメーカー様への提言だな。
現状で市販されているようなスノーケルホルダではその構造上ジャバラ式の筒をしっかりと固定することはできない。 対策のとられたスノーケルホルダが登場するまではジャバラ式はやめておいた方がよい。 こんなもの使うくらいならつけない方がマシ。
僕は新しいスノーケルを買ったらまずこれをはずす。
どの道具にも言えることなんですけどね。 |
しかしなんか今回の書きようもずいぶんと偉そうだなぁ、と、ちと反省orz