そうだ、鍛冶屋になろう。 立志野望編

今回のネタはこれである。

僕らが作業で使っている刃物、通称マキリ。

片刃のナイフみたいなもんです。

これをBCの肩のあたりにくくりつけて海中にもっていくわけです。

こんなカンジで。

普段は港に出入りしている資材屋さんから購入しているのですが、これがまた上の写真のとおりよく錆びる。

なんてったって普通の鉄ですから、塩水に漬かれば錆びるのはアタリマエ。

毎回作業前には研いで錆を落して行っているんですが、数時間の作業が終わって海からあがるともう錆が浮いている。

錆というのは表面に浮くだけじゃなくて内部にまで食い込むように進んでいくものです。

こうなると穴の開いたチーズのように刃が虫食いになって、いくら研いでも刃先がギザギザのまま。

これはもうどうしようもない。




と、いうことで。

いつものように、いつものごとく。

え〜い!作っちまえっ!!




あ、いや、他の選択肢だってあるんですよ。

たとえばダイビング用のナイフを使うとか。

たとえば近所の鍛冶屋さんに特注品で頼むとか。





ダイビング用とうたって市販されているナイフについては実際の作業に耐える製品が存在しないので却下。

近所の鍛冶屋さんについては親父さんが高齢で、最近じゃ体調を崩すことが多くて依頼した品の納品も遅れがち。

いずれは引退ってことになるんだろうな、跡継ぎもいないこの状況じゃ。

そんなわけで残念だけどもうアテにはできない。


ついでに言うと、普通鍛冶屋さんで扱うのはごく普通の鉄だけ。海水に強いステンレスは扱わない。

以前「ステンでマキリを作れないか?」と訊いた事があるんだけど、「ステンは無理だよ」との回答。





ほら、ね?もう自分で作るしかないでしょ?








ということで始めてみました鍛冶屋作業。

これがまた手強い手強い。

富戸にはつきものの偉大なる大トホホ神のご加護もあって作業は難航を極めました。

そんな鍛冶屋奮闘記をチマチマと。





ま、例によって例のごとくの「あの展開」ですので期待せずに読み流してください。


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