そうだ、鍛冶屋になろう。環境整備編

「熱して叩けば形になる。それが鍛冶屋。」と、前回は書きました。

ではいよいよ作業に入ることにいたしましょう。



まず必要なのは「熱する」設備。

何はなくとも素材を熱して赤くしなければ話が始まらないのです。




ということでホームセンターで1400℃まで耐えるという耐熱レンガを買い込み簡単な炉を組んでみました。

炭が燃焼するのに十分な酸素を供給するためにひと工夫。

足場用の鉄パイプの先端にドリルでいくつもの穴をあけ、ブロワーで空気を送ります。

とりあえず点火。

ダメだ。

僕が求めているのはこんなもんじゃない。

見るからに赤い炎。

温度が上がっていないのは明白です。




やはりバーベキュー用の炭じゃダメか。







ということであまり乗り気ではなかったのですが「コークス」を手配しました。

普通の炭が木材を蒸し焼きにして作られるのに対し、「コークス」は石炭を蒸し焼きにして作られます。

ガスや石油が主流になった昨今においても、製鉄などには欠かせない燃料です。

マッチ一本で点火とはいかない気むずかしさがありますけど、その火力は強烈のひと言。

ひとたび燃え上がれば鉄が溶解する温度まで燃え上がるナイスガイなのです。

まずは先日組んだ耐火レンガの炉を組み直して形を変え、底面には鉄の丸棒を溶接した格子を設置します。

燃料を保持し、下から空気を供給するための物で、一般には「ロストル」とか呼ばれていますね。

で、この上でまずは普通の木炭を燃やします。

十分に火が起きたらその上にコークスを少しずつ載せて、ブロワーで空気を送っていきます。




色調補正してあるからアレですけど、コークスの火は限りなく白に近い黄色。

試しに熱したステンの丸棒だってホレこの通り。

これで準備は完了。

と、そうは簡単にはいかなかったのでございます。

続きは次回へ。


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